2014年3月14日金曜日

不動産コンサルと若者

「私はこれからどうして行ったらいいでしょうか。」

と彼が私に尋ねて来ました。

彼は、会社の後輩です。

質問の内容は、これから不動産コンサルタントを目指そうと思ったものの、どのようにキャリアを構築していけばいいのかという事でした。

どのように答える事がベストでしょうか。

「それは、自分で考える事だよ。」

か、

「目の前の仕事を、寝食惜しんで一生懸命やるんだよ。」

と、答えれば無難でしょうか。

(そもそも、それを私に聞くのが間違っているような気が、、、。)

しかし、聞かれたら何かしらの答えを出すのがコンサルタントであるとして、私の主観で考えてみました。



不動産コンサルタントといえば、聞こえは良い職業の印象があるかもしれませんが、その定義は恐らく決まっていません。

職業に対するイメージだけで、就いてしまうと、その業務の単純さと作業量に戸惑う人も多いと思います。

しかし、それは不動産コンサルタントをキャリアのスタート地点にするからその様に見えるだけで、実際の不動産業の実務は極めて泥臭いところにありますから、業務作業に、人付き合いにドロドロになるまで、没頭するしかありません。

社内、業界の先輩方をみていると、売買なのか賃貸、管理、企画、開発なのか、まずひとつの分野で評価される実力を身につける事で、そこからはじめて、入り口に立つ事になると思います。

また、ある時、他の後輩からも質問されました。

「今度、このオーナーさんに借り換えを勧めようと思うんですよ。」

いきなり唐突な話ですから、なぜかと尋ねましたら、

「ひとつの銀行で借りすぎだから、別の銀行にしたほうがいいと思う。」

という事でした。

どうやら、融資と預金を混同しているようです。

このように、不動産の業務は極めて単純なので、自然と何か特別(余計ともいう)なことを顧客に仕掛けて、仕事としての自己満足を得たり、利益を得ようと考えるようになってしまいます。

仮に、賃料改善、空室改善で物件に大幅なリフォームを施したとして、賃料が上がったという人がいても、掛けた費用に対して、全体の利回りは低くなる場合も多いです。

単純な事をいかにも、立派に、難しくに魅せる事で、周囲にアピールする事もできます。

我々業者と不動産オーナーとの利益が相乗効果的に伸びるようにするには、我々は、自社、自身の生産性を上げる努力をしなければいけません。

もともと、業務が単純なだけに難しい作業です。

千里の道も一歩からとはこの事かもしれません。

そういうことじゃ、ないかな?と、語りかけると

彼の視線は遠くを見ていました。

求めている答えとは違ったかもしれません。。。

どんまい。

私。
なるほど、不動産コンサルと感じたかたは・・・投票ください!


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●わたなべ日報● 発行人:渡辺章好 
※本ブログは、私の体験を元にしたフィクションです。
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